饒舌モーニングコール
2003 年 6 月 1 日朝まで仕事して昼頃まで寝てたら電話で起こされた。円相場によってお金が儲かる先物取引だかなんだか、30万の投資で10万20万すぐに儲かるなどと言った話を早口で捲し立てる。
こっちは寝起き、というかまだ起きれてすらいない状態なので相手が言っていることをさっぱり理解できていない。
普段はこんな電話即刻切ってやるのだが、ここ最近朝(昼だが)が苦手で夕方頃まで寝過ごしてしまうことも度々だったので、丁度いい時間にモーニングコールで起こしてくれた事に感謝して、すぐには切らずにしばらくこのおばはんの話を聞いていた(まあ、聞いてないんだけど)。普通ならその売りたい商品だかなんだかを売るために一生懸命その商品の説明をすべきところなんだが、このおばはん、延々と会社自慢を続けるのである。
曰く「ウチは会社紹介ビデオに生島ヒロシを起用している」だの、曰く「ウチは赤坂の一等地に自社ビルを構えている」だの、曰く「榊原なんとか議員と会ったことがある」だの、知るかそんな事。
おばはんの喋り方も面白い。話題に出てくる単語一つひとつをこちらが知っているか確認を取るのである。「国債ありますよね、あ、国債ご存知。でそれをですね、塩川財務大臣がですね、あ、塩川財務大臣知ってますか。はいはいその塩川財務大臣がですね、購入されたっていう」「まウチの会社はですね、国会議事堂の近くにですね、あ、国会議事堂ご存知ですか」知っとるわボケ。
そんな話を延々30分間聞かされ、しまいには実際にお会いしてこの商品の仕組みを説明したい、時間は取らせませんすぐです今日今からお時間ありますかなどと言い出したので慌てて拒否する。こんな無駄話に30分かかるくらいだから会ったりなんかすれば何時間会社自慢を聞かされる事やらたまったものではない。それでもまあ面白かったのでまだしばらく話を聞いていたのだが、「同時多発テロ」でドルが急落した時には儲かった人がたくさん出ましたなどという不謹慎極まりない発言にカチーンときて、「それじゃあまたテロが起こったら考えます」と極めて嫌みっぽく強い口調で言い放ってやった。
そしたらこのおばはん「ふにゃあ」と苦笑いをこぼし、「まあ、そんなことも早々ないでしょうけど」などとまたくどくどと喋り出し始めた。決め台詞のつもりだったのだが、切るタイミングを逸してしまった。最後のアッパー昇竜拳を決めたつもりがまだ相手の体力ゲージが数ドット残ってた時のような気分だ。
このまま永久におばはんの話を聞き続けて会話死するのではないかと恐怖に身震いし、なんとか話を終わらせようと必死で話を途切れさせようとする。こうなれば波動拳連発で1ドットずつ最後の体力を削っていくしかない。さすがにこっちが切ろうとしていることは相手も察知したのであろう。最後の力を振り絞って食い下がってきた。「ではあの、資料だけでもお送りしますので。無料ですので。簡単なビデオでの紹介なんですけどね、生島ヒロシの。あビデオデッキはお持ちで」「持ってません」ガチャン。




